形成外科
剪除法(保険適応の手術) 当院では、保険でも認められている、 効果の高い「剪除法」を、形成外科&美容外科の視点から繊細な技術を用いて行っています。 また、手術は避けたいと思われる方には、自費となりますが、一時的に汗を抑える汗止めのボトックス(ボツリヌス)注射を行っています。保険診療機関でございますので、皆様に費用の負担を極力かけないように努めております。
▶脇ボトックス注射は注射をするだけで一定期間、汗を抑えることができる治療です。月2回、曜日限定ではありますが、未成年(両脇一回)2.5万円、成人(両脇一回)3.5万円で、どなたでもお受けいただけるワキガ注射外来を設けております。悩んでいる方で手術までは考えていない方は、診療日(完全予約制)などお問い合わせください。ボトックス注射の効果持続期間は平均6ヶ月です。
ワキガとは、医学的には「腋臭症」と言われ、「多汗症」とは異なるものです。 この「多汗症」という言葉や「汗臭い」、「制汗スプレー」などの言葉は、ワキガの方が『汗』そのものを嫌になるという勘違いを生み出す言葉です。悩みが強いほど、治療によって汗をゼロにしないと満足しない方がとても多いです。
ワキガ(腋臭症)は、アポクリン腺から分泌された汗が、皮膚表面の細菌等に よって分解され、独特のニオイを発するのが典型的な症状です。 わきの皮膚には 、「アポクリン腺」「エクリン腺」「皮脂腺」という3つの腺があります。
アポクリン腺はわき、耳、乳輪・乳頭、陰部にのみ存在する汗腺で、特にわきに集中しています。たんぱく質・脂肪酸・アンモニアなどが含まれる汗を出します。この成分が皮膚の表面や毛にいる雑菌によって分解され、独特のにおいを発します。
エクリン腺は、いわゆる普通のしょっぱい汗を出す汗腺で、ニオイはほとんどありません。「汗臭い」の汗はこの汗です。エクリン腺からの汗は体温調節の役割があり、必要な汗ですので、汗をゼロにするということを目標にしてはいけない理由になります。「多汗症」の汗もエクリン腺から出る汗です。
当院では非常に効果が高いとされ、保険適応の「剪除法」を行っています。
直視下摘除法や皮弁法とも呼ばれ、極力しわにまぎれて目立たぬよう、ワキのしわに沿って3〜4cm程度切開し、皮下をポケット状に剥離した後、皮膚を反転し、ニオイの原因となるアポクリン腺を直接目で見ながら取り除いていく方法です。確認しながら原因となるアポクリン腺を取り除くので取り残しがほとんどなく、非常に効果が高く確実とされる治療法です。この方法の1番のデメリットは傷跡の長さですが、ワキのシワに同化して目立たなくなることが多いです。また、汗がゼロになるわけではありませんが、多汗症にも効果があります。術後は一体期間、色素沈着やつっぱり感がしばらく続くことがあります。
保険医療指定機関なのでワキガ手術は保険診療でできます。 <<自己負担の目安>> ◎三割負担の方 両ワキ ¥42,000-程度 ※保険診療で認められる方法は剪除法です。
Q.痛みはありますか?
A.局所麻酔で行いますので、麻酔注射の痛みはございます。局所麻酔終了後は手術中の痛みはほとんど心配ありません。ただし、触られている感覚は手術中あります。
Q.再発することはありますか?
A.ニオイの原因を徹底的に取り除くので再発の心配はほとんどありません。
Q.他院で一度手術を受けたのですが、ニオイが残ってます。再手術は可能ですか?
A.可能ですが、再手術の場合、皮膚の血流が悪くなる可能性は高くなり、皮膚壊死のリスクが高くなります。また、皮下の傷組織が分厚くなっていると、アポクリン腺が埋もれて取りきれない可能性があります。
Q.仕事は休んだほうがいいのですか?
A.手術当日は、創部固定を安定させるためにも、出来るだけ安静にしていただいた方が良いかもしれませんが、よほどの重労働でなければ、長期の休みは取る必要はありません。 ちなみに、ワキガの手術を受けようと勇気を持って踏み出す方の職業ですが、女性だと看護師、介護士、美容師、男性だと、営業職、調理師、運送業の方々です。特に翌日から仕事をされる方が多いようです。日常生活の動きは、ゆっくり動かしていただければ問題ありません。
Q.どうして健康保険が使えるのですか?
A.「剪除法」 は、保険で認められてるワキガ手術法です。また当院は保険医療指定機関なので、高額な自費診療でなく自己負担の少ない保険診療での治療が可能です。「保険診療だから再発しやすい」「自費の方が治療効果が勝っている」といったことはありません。どんな方法であれ、要は取りきるかどうかが治療効果に直結します。
※自費の場合は特殊な機器や器具を用いて、傷を小さくすることが可能いう点がメリットとして挙げられますので、そのメリットを良しとする方にはいい方法となることがありす。ただ、原因を取りきるという思いで治療にあたれば、傷の大小はありますが、治療効果は基本同じと考えて良いかと思われます。
Q.固定は、どうしても必要ですか?
A.術後の傷跡や皮膚壊死などのリスクを抑えるために固定は非常に重要で、必ず必要です。固定をしたくない方は手術は受けれません。
Q.リスクはありませんか?
A.どんな手術でも、リスクのない手術はありません。リスクの可能性を受け入れられない場合は手術による治療は検討しない方が良いかと思われます。ただし、ワキガ手術の場合は、術後の創部固定など、術後の注意事項をきちんと守っていただければ、かなりのリスクは抑えられるでしょう。
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